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2008年10月

手首の痛み。

右手首の痛みで70代の男性が来院されました。
もう何十年も痛んだり治ったりをくり返して
いるそうです。

触診してみると、舟状骨の辺り、穴でいうと
陽谿(ようけい)に痛みがあります。

話を聞くと、今は引退していますが、現役
の頃は力仕事をしており、重い荷物を毎日
持っていたそうです。

このような場合は骨の変形かずれが
考えられます。

少し牽引してみましたが、組織が硬くて
動きません。

手首に数本、鍼をうちました。
そのまましばらく置鍼をし、抜鍼後、
もう一度牽引してみます。

グズグズッという音がし、パキッと骨が
動く音がします。

患者さんに手首を動かしてもらうと
痛みは消えているようです。

鍼と矯正を組み合わせてうまくいった
症例です。

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鍼の感覚。

鍼と聞くと痛みを想像する方が多いと
思います。

実際には痛いと言うよりは、独特の重い
ようなだるいような感覚はあります。

鍼は刺激療法的な部分もありますので、
全く無感覚よりはなんらかの刺激を
感じた方が効果があります。
その刺激を、鍼の響き(ひびき)とか
得気(とっき)と言います。

もちろんほとんど無感覚に鍼を打つことは
可能ですが、その場合、治療効果は緩慢
です。

しかし一度、鍼の響きを体験した方は、
無感覚では物足りなさを感じるようです。

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ホームページを手直ししています。

少しずつホームページを手直ししています。
もともとパソコンは苦手な方なのですが、
本を片手にHTMLと格闘しながら、なんとか
がんばっています。

とりあえず、お問い合わせを受付られるように
してみました。
分からないこと、質問、意見などがあれば
送信フォームからお願いします。
もちろんブログのコメントに書き込んでも
構いません。

今後も少しずつ見やすく、使いやすい
ホームページになるようにしていきます。

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風邪による吐き気。

お恥ずかしい話ですが、一昨日、風邪を引いて
しましました。

直接お腹にきたようで、嘔吐がとまりませんでした。

夜だったので医療機関は閉まってますし、夜間
診療をやっている所は遠くてとても行けそうも
ありません。

症状としては典型的な胃気上逆(いきじょうぎゃく)
です。
とにかく、この吐き気と気持ち悪さだけでもなんとか
しないと寝ることもできそうもありません。

自分で鍼を打つことにしました。
場所は上脘(じょうかん)です。
お腹の上部にある穴で、胃気上逆に効果が
あります。

鍼を打って数分で吐き気が収まってきました。
気持ち悪さも徐々になくなり、なんとか眠れそう
です。

とりあえず吐き気は収まりましたが、風邪が治った
訳ではないので次の日病院にいきました。
鍼でも風邪にはある程度対応できますが、自分
ではできませんし、それに経験上、風邪は薬の方が
治るのが早いみたいです。

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日本人は胃が弱い?

東洋医学を学んでいる人の間では、
よく言われているのですが、日本人は
胃の弱い人が少なくないようです。

東洋医学では胃と脾(ひ)をセットにした、
脾胃の虚(きょ)になります。

なぜ脾胃の機能が虚弱に成りやすいか
というと、食生活と関係があるようです。

本来、脾胃はあまり冷たいものを好まない
臓腑なのですが、日本では、たとえば外食に
行った時に出される水にも氷が入っていたり、
清涼飲料やビールも出来るだけ冷えたものを
出されます。

家庭でも冷蔵庫の中には冷えたジュースや
ビールが入っているのは普通ですし、
刺身などの生ものも、脾胃を冷やす効果が
あります。

一般に日本人の食生活は脾胃を冷やす傾向が
強いように感じます。

胃の調子が良くないと感じたり、下痢を良くしたり、
冷え性などある人は、出来るだけ暖かい飲み物と
火を通した食事が良いと思います。

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10月の勉強会に行ってきました。

今月のテーマは脳血管障害及び後遺症の
中医弁証論治でした。日常の臨床でも
珍しくない症例です。

本来、初期のリハビリ時に鍼灸治療をすると効果は
高いですが、日本では制度上最初から鍼灸治療を
行うことはほとんどありません。

大体がリハビリ後、症状が固定してかなり時間が
経過してから鍼灸治療を試してみようと来院され
ます。

蓮華堂でも症例があるのですが、さすがに発症後
数年経過したものは、治療効果が緩慢です。

日本でも初期の頃から鍼灸治療を受けられるような
体制があれば良いのですが。

もっと医療の中で鍼灸を活用できるよう、教育や法律も
含めて制度改革が必要だと思います。

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穴(つぼ)の性質。

穴(つぼ)は、正絡(せいけい)、及び奇経(きけい)
と言うルート上のものが360個以上、
その他ルート外の奇穴(きけつ)という経験穴が
500以上もあります。

名前と場所を覚えるだけでも大変ですが、
全部覚えたたとしても、それだけでは治療
できません。

穴にはそれぞれ性質があり、それを
穴性(けつせい)と言います。
この穴性まで覚えなければなりません。

例えば、女性の生理にまつわるトラブルに、
よく三陰交(さんいんこう)と言う穴を使いますが、
この穴の作用は、健脾統血(けんぴとうけつ)
とか調和気血(ちょうわきけつ)とかであり、
血に関係するものを治療する性質を
持っています。

その他にも、合谷(ごうこく)なら気の流れを
良くするとか、曲池(きょくち)なら熱を下げる
とか、それぞれの穴に性質があります。

鍼灸治療は、一つ一つの穴の性質を考え、
更には組み合わせによる効果も考慮しながら
行います。

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鑑別の難しい骨折。

骨折すると普通はかなりの痛みを感じます。
特に軸圧痛といって、折れた場所ではなく、
骨の縦軸を押すと痛みます。
その他、内出血が見られたり、
腫脹が激しかったりと幾つかの特徴が見られます。

しかし、中にはこのような特徴が見られない骨折も
存在します。
特に高齢者に時々見られます。
更に、レントゲンを見ても骨折線が
見られない場合もあるのです。

このような場合は、痛みの具合を問診と触診
で確認し、少しでも骨折の疑いが見られたら
最初は大げさに思われますが、
骨折に対応した固定をして、数日後にもう一度
レントゲンを撮ります。
すると骨折後に現れる仮骨が見られる場合が
あります。

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吸角。

吸角(きゅうかく)は吸玉(すいだま)とも
言いますし、カッピングとも言います。
ガラスやプラスチックのカップの内側を陰圧
にして、皮膚に吸い付ける治療です。

この方法は単独で行うよりもマッサージや
鍼と併用するとかなり効果があります。

慢性的な肩こりや腰痛の大部分は
「気滞血瘀」(きたいけつお)と言う状態に
なっています。
気の流れが悪く、同時に血流も悪くなります。

このような症状に吸角を施すと、
皮膚は盛り上がり、人によっては赤黒く鬱血
します。しばらくしてから取り外すと血流が
一気に良くなります。

個人差はあるのですが、直後から熱感や
かゆみを感じる人もいます。
また数日間、軽い痛みを感じる人もいます。
ただ数日後にはかなり軽くなったと実感
できると思います。

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アルツハイマー病。

80代の女性でアルツハイマー病の患者さんを
治療した事があります。

当時は内科のクリニックで勤務していたため、
その患者さんには当初アリセプトが投与されて
いました。
アリセプトはアルツハイマー病を治す事は
できませんが、進行を遅らせる治療薬です。

しかし副作用の胃腸障害が激しく投与は
中止になりました。

その患者さんはアルツハイマー病を発症
するずっと前から変形性腰椎症で通院され、
鍼治療を行っていました。
そこで腰の治療と同時に脳血流を活発に
する治療も併用することにしました。

結果としては、やはりアルツハイマー病は
進行していきました。
しかし家族の話によると、患者さん本人は、
「鍼を打つと頭がすっきりして気持ちが良い。」
と話されていたそうです。
普段の行動も幾分しっかりした印象を
受けたそうです。

現在でもアルツハイマー病の治療法は確立
されていません。
鍼灸もある程度は力になれるかもしれません。

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長期間の腰痛。

長い間腰痛があり、整形外科、マッサージ、
整体、カイロプラクティックなど、様々な治療を
試した女性が通院されています。

いままでどんな治療をしてもすっきりした事が
なく、まだ鍼治療は経験がないので試して
みたいとの事。

検査、問診から、ヘルニアや脊柱管狭窄症
などはなさそうです。触診で左腰に硬結を感じ
られます。

治療は左腰を中心に、太さ0.35mm、
長さ75mmの鍼を数本刺入します。
男性には、長さ100mmの鍼を使う
場合もあります。

イメージとしては、硬くなった筋繊維を
切るような感じで刺します。
鍼の感覚が腰から脚ににかけて感じられる
場合もあります。

現在は痛みを忘れている時もあるとの事です。
まだ長時間の起立や座位の後には、
痛むこともありますが、それでも以前よりは
かなり軽いそうです。

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何でも治療できる?

東洋医学の治療は、原則として病名に対して
行いません。
「証(しょう)」と言う体の状態を把握して、
この「証」に対して治療を行います。

「証」をもう少し説明すると、表面上現れて
いる様々な症状を総合的に分析し、その
症状を引き起こしている体の状態を確定
したものです。

例えば、頭痛の場合、頚部の過緊張による
血流の不足なのか(気滞血瘀)、ストレスに
よるものなのか(肝陽亢逆)、高血圧による
ものか(痰湿中阻)など、状態によって「証」
があります。

東洋医学は、この「証」に対して治療し、
体のバランスを正常な状態に戻すようにし、
結果として病気を治します。

東洋医学でどんなものでも治る
とは言えませんが、症状があり、
証が決定すれば、難病でも、
病名が分からないようなものでも
治療することができます。

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漢方薬。

患者さんから時々、漢方薬について
聞かれる事があります。

鍼灸と漢方薬は全く別系統の治療では
ありません。
病気の診察、診断、までは一緒です。
あとは治療方法に鍼灸を選択するか、
漢方薬を選択するかの違いです。

中医系の鍼灸を勉強した人ならば、
ある程度、漢方薬の知識をもっている
人が多いです。

僕の所属している団体は、毎月の勉強会で
疾患をひとつピックアップし、それに対しての
治療法を、鍼灸、漢方薬、薬膳、手技療法、
民間療法など、同じ理論上で学習します。

しかし、西洋医学でも専門科目があるように、
東洋医学での僕の専門は鍼灸と手技療法です。
ただし、漢方薬の方が効果の高いもの、
併用した方が良さそうなものは、お話する事も
あります。

現在の法律では、我々鍼灸師が
漢方薬を取り扱うことはできません。
しかし治療中の会話の中で簡単な
アドバイス位ならお話できます。

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たな障害。

たな障害は膝の滑膜ひだが、なんらかの原因で
大腿骨と膝蓋骨の間に挟まる症例です。
膝の曲げ伸ばしで引っかかる感覚があり痛みを
感じます。

通常は手術にまで至ることは少なく、保存療法で
対応することになります。

蓮華堂では整復法を用いて対応しています。
中国の推拿(すいな)と言うマッサージの中に
揺法(ようほう)と言う技法があるのですが、
その技法を応用し整復します。

程度により、整復後に包帯などで固定し、
安静を保ちます。

日常的には、過度の膝の負担を減らしたり、
大腿四頭筋の筋力強化やストレッチが有効
です。

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初期の風邪。

風邪をひいたばかりで、悪寒がし、
首筋がぞくぞくする時は、
使い捨てカイロで良いですから、
後頚部を暖めて下さい。

場所は、頚の後ろの一番出っ張ってる骨の下にある
「大椎(だいつい)」
そこから関節二つ下で、両側3~4cmにある
「風門(ふうもん)」、
さらにその一関節分したの
「肺兪(はいゆ)」
この辺りを暖めると、比較的症状が軽くなります。

「大椎」は体の「陽(よう)」の集まる場所で、
ここを暖めると、全身に「陽」の気が周り
安くなります。

「風門」は風邪の出入り口と言われているつぼで、
ここを暖めると、寒い気を追い出す効果があります。

「肺兪」は肺と繋がっているつぼで、東洋医学では、
肺は全身の皮膚と繋がっているとされます。
ここを暖める事により、全身を暖める手助けに
なります。

ここ最近は気温が急に下がってきました。
風邪をひいたかな?と思ったら
試してみて下さい。

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